ベジタブルチキンバーガー

ベジタブルチキンバーガー

世界の中心に向けてベジタブルチキンバーガーを食べてみたくなった日のこと

男の子なら1日に1回は冒険的なことにチャレンジしようと思って、真夜中にめざめた時から、「マクドナルドのベジタブルチキンバーガーを食べよう!」と、心に期した。ベジバ(ベジタブルチキンバーガーの省略形を提案)のキャッチフレーズが「お野菜だって食べてほしい、そんなママの声から生まれました」なので、そのママの声とやらに、一度はかぶりついてみたいと、ここ数週間おもいつづけていたのだ。可能ならベジバのリピーター、ベジバーになってみようかと。
例の中国でのチキン製造ラインの杜撰さもあって、日本マクドナルドの業績が低迷している。(わたしのせいではない) しかも2年前にカサノバ女新社長を迎えてから、218億円もの連結赤字となった。(繰り返すがわたしのせいではない) なおかつカサノバ社長は昨年の謝罪会見では頭をさげるどころか、ふんぞり返っているようにみえたため「何様のつもりなんだ」と非難された。そこで今年2月の記者会見で初めて6秒間(6分ではない)頭をさげ、おおおっと歓声が湧いたのだった。しかも黒縁メガネからフレームなしのメガネに変えて、鬼母から聖母へと変身を遂げたと一部からは絶賛された。
なにか学芸会のようでもあるが、欧米社会ではリーダー的立場の人が公衆の面前で頭を下げるなんてことは、あり得ないらしい、しかも6秒も。それはともかく、新社長はおんなたらしで有名なカサノバとは縁もゆかりもない、顔だけで判断すれば、そのへんで世界的に流通しているヤワラカオバサン顔である。
そのよくみれば親しみやすい顔を打開策としたかどうかは知らないが、女社長→母のイメージ、を介したコミュニケーションの回復力をコンセプトとして、今春から「母・子わくわくベジタブル路線」(わたしが勝手に命名したのだが)商業戦略がとられているようだ。新商品として「カラフル野菜のサンドイッチ誕生、ベジタブルチキンバーガー」その別バージョンとして「グリルしたチキンにお野菜いろいろ!モグモグマック」が販売されているのだから、これはもうワクワクするしかない。けれど詳細な解説書を読むと「モグモグパック」は、ハッピーセットに新登場!となっていて100パお子様用らしい。わたしは実年齢より大抵70歳は若くみられるのだが、それでも10歳未満とみられたことはない。モグモグマックに付いているハッピーセットのおもちゃをゲットすることは諦めるしかなかった。
その日、わたしはベジタブルチキンバーガーを注文するにふさわしい紳士としての身だしなみを整えて、100円ショップで購入したステッキを振り回し、もよりの駅前マクドナルド店にワルツのステップを踏みながら参入した。(チャップリンか、お前は)
「どうしましたか?具合が悪いなら救急車をお呼びします。だいじょうぶです。地球はきょうもまわっています」と応えるかわりに、
「いらっしゃいませ」という全世界のマクド店員全員が唱和する健全な声がひびいた。数分後、ベジタブル化し、チキン化したうえで、しかもバーガーとなった、その名も「べじたぶる・ちきん・ばあがあ」あああ!とミルクが、20代前半アイドル系女子店員(柏腹指目子・仮名)の両手に、大切に抱えられて運ばれてきたのである!!72時間絶食して待ったかいがあった。
さてその味だが、かぶりついた瞬間は、穏やかな和食テイストというか、マイルドというか人畜無害のアイドルそのものである。メインのチキンのパテが、日本人が馴染んできた練り物風(がんもどきとかさつま揚げとか)の食感に近い。ひと言でいえば「鶏つくね、はんぺん風食感」だ。レタス、トマトといったこれまでマクドが苦戦を強いられてきた生野菜の鮮度も、しっかり保たれている。勝負どころはチキンパテと野菜を浸透させるソースだ。1分、2分、3分、顎と舌と歯、右脳、左脳、海馬、背後霊、守護霊等の援助を受けつつ味わった結果、「うまいじゃんけ」(甲州弁)と率直に思った。
他店ではイタリアンやらミートソース系やら、またお決まりのマヨ系を強調しがちだが、ここのソースはあえて主張しないで、「ママと子」のコミュニケーションのマイルド味に特化しようとしているのだが、それだけではない。そのプラスアルファは、意外にも「秘伝の焼き鳥のタレ」風の味わいにあると思った。
こ、これはすごい、企業努力がタレにまみれつつ凝縮している ミルクではなく生ビールを!
と世界の中心に向かって、愛もどき、焼き鳥もどきを叫びたかった。レタスとトマトの野菜サラダ、枝豆、コーン、秘伝の焼き鳥つくねが出揃った「ベジタブルチキンバーガー」は、居酒屋メニューそのものだ。さらにチキンのパテをスモーキーフレーバーにして、ソースにチリやガーリックの風味を増せば、芋焼酎のお供に最適になるかもしれない。(この項、気が向いたら続く 気が向かなければここで終わる まだ食べ終わってないので)

2015年6月20日 | コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリー:コラム

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