短歌の純響社

短歌時評 西巻真
初めての肉の重さを全身で噛みしめているあなたの下で
                             岡しのぶ

初体験の歌だが、作者が感じているのは、手放しの幸福感ではなく、
相手の「肉の重さ」である。

ここでの「重さ」というのは、上になる異性の体重であると同時に、
体を重ねるまでになった相手との関係の重さであるだろう。
深く関係を持つという事のとりかえしのつかなさをこの早熟な作者は
全身で感じとっている。
作者、岡しのぶは、一九九六年に十九歳で鮮烈にデビューした歌人。
掲出歌は歌集「もし君と結ばれなければ」から引用。

嵯峨直樹  歌人。
第47回短歌研究新人賞。第一歌集 「神の翼」。



→今日の歌ごよみバックナンバー一覧はこちら

季刊 『短歌苑』2009年冬号発売中です!
■特集:愛の歌--現代歌人100人による短歌絵巻
エッセイ 酒井佐忠・八城水明・村岡嘉子・青木春枝
      人形愛--川田茂・雪舟えま
⇒短歌苑の詳細と購読についてはこちらへどうぞ


▲ページの一番上へ戻る